犬や猫の病気に関するインターネット情報の利用

飼われている犬や猫が病気になった時、どうしますか?最近ではまず、インターネットで症状や病名などを検索するのではないでしょうか?

しかし、それらの情報は本当に信頼できるものなどでしょうか?

犬や猫の病気おける、飼い主さんとインターネットの付き合い方について考えていきたいと思います。

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動物病院へ来院される飼い主さんの傾向

診療の最初に症状について問診をします。ここ数年で、変わってきたなと思うことがあります。

【昔】

獣医「今日はどうされましたか?」

飼い主「昨日、〇〇がありました」

獣医「そうすると、△△の可能性があるので、××という検査をしましょう」

【現在】

獣医「今日はどうされましたか?」

飼い主「昨日、〇〇がありました。インターネットで調べたら△△という病気だと書いてあったので、××という薬を下さい」

獣医「・・・」

動物の病名や症状入れると、インターネットでは必ず情報が得られると思います。しかしその情報は、残念ながら必ずしも正確とは言えません。

もし動物の病気が、症状を入れて出てくる病名で100%あってるなら、獣医はいらなくなってしまうでしょう。

動物の身体は、人と同様に1頭1頭違うものです。典型的な症状でその病気のこともあれば、「そうきたか!」と思うようなレアケースもあります。

例えばミニチュアダックスの7歳で、急に後ろ足が動かなくなったといったら、真っ先に「椎間板ヘルニア」という病気を考えます。しかし中には、脊髄腫瘍や脊髄梗塞といったレアな病気のこともあるので注意が必要です。

少なくとも動物の様子も見ずに、正確な診断が下せるとは、到底思えません。

また薬だけ出すことは可能なんですが、もしインタネットで調べた薬を飲んで治らなかった、もしくは悪化した場合の責任の所在を考えると、なかなか「はいそうですか!」とは怖くて出せません。

極端なケース

極端な方ですと、インターネットで調べて「このフードを食べると治ってると書いてあったので、このフードをずっと食べてます」と言う人もいます。それがフードではなくて、サプリメントの場合もあります。

症状や病名から、最終的にフードやサプリを買わせるようなサイトが沢山見受けられます。もちろん、きちんとした効果があるやつもあるのでしょうけど、少なくとも大半は科学的根拠に乏しいものが多いのではないでしょうか。

また、インターネットの情報と獣医が話す言葉の重みがほぼ同等な場合、もしくはインターネット情報に負けてしまう時には、非常に残念な気持ちになります。

「先生はこう言いましたけど、ネットにはこう書いてありました!」という感じですね。一昔前は、「犬に詳しい近所の〇〇さんが、一回妊娠してれば避妊手術は要らないって言ってたので手術はしません」って感じでしたが、飼い主さんの情報源は時代と共に変わるようですね。

インターネットの情報との付き合い方

検索順位の上位に来ているのは、企業が最も多くそれに次いで個人の体験によるブログなどが見られます。そしてちらほら、商品の購入へ導く、怪しげなサイトが顔を覗かせます。またそれと同じ位、動物病院が発信している情報も見ることもあります。

Googleなどの検索エンジンの対策が上手いので(SEO対策)、やはり企業のホームページがトップに来ることが多いのではないかと個人的には考えています。

情報の信頼性を考えた時に、人であれば病気については厚生労働省や都道府県、または医師会等の情報が最も信頼がおけると思われます。

しかし、動物においてはこのような公的機関は存在しません。ちなみに、獣医の管轄は農林水産省ですが、犬や猫の病気に関する情報は出してないと思います。

そこで情報源としては、動物病院のホームページなどでの獣医師が書いた記事が、最も信頼できるのではないかと思います。さらに実名で書いてあれば、より信頼性が高いと考えて良いでしょう。

ただし、明らかにフードやサプリメントの販売を目的としたサイトもあります。

獣医師の実名でも「〇〇獣医師推奨のサプリメント」的なものは注意した方がいいかと思います。

情報の選択は、飼い主さん自身の責任によって行う必要があるでしょう。その選択によっては、愛犬や愛猫を健康上の問題に晒してしまう可能性すらあります。

例えば、病院で治療すれば治る病気を、延々とフードやサプリメントだけで治療するなどです。

インターネットとの付き合い方は、どうすれば良いのか?

インターネットの情報は膨大で、欲しい情報が見つかる反面、情報の質は玉石混合です。

前述の通り、獣医師が実名で書いている記事を参照することをお勧めします。

また情報については極端な意見の場合もあるので、複数のサイトで情報を確認するのがいいと思います。

もちろん1番は、何か心配なことや分からないことがあれば、動物病院に行き直接獣医師に診断してもらうことだと思います。

全てをインターネットで解決することは、やめた方がいいと思います。

インターネットの世界は情報があまりにも多すぎて、その情報を取捨選択する力が、利用する側に求められています。

基本的にこれらの情報の利用は、自己責任となりますので、いかに利用価値のある情報を選択することができるかが大切です。

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